2025年現在、SSD価格はこれまでにない動きを見せている。
半導体全体がAIブームの渦中にある中、SSDも例外ではなく、多くのPCユーザー・クリエイター・ゲーマーから「高くなってきている?」「今買うと損?」「1TBはいくら?」という声が飛び交うようになった。実際、これまで1万円台前半で買えていたNVMe SSDが2万円超え、外付けSSDがじわじわと値上がりし始め、値上げ報告の投稿もSNS上に増えている。
2024年は値下げムードだったSSD市場だが、2024年末〜2025年にかけて空気は一変した。
特にPCIe Gen4/Gen5対応M.2 SSD、PS5拡張用SSD、1TB〜2TB帯など、需要が高い領域ほど影響を受けやすい。なぜSSD価格は再び上がり始めたのか?その背景には、メモリと同じくAI需要の爆発、NAND供給量の不足、データセンター向け優先生産、PS5/PC市場の拡大、メーカー側の戦略的な供給調整など、複数の要因が重なり合っている。
この記事では、SSD価格がどのように推移してきたのか、今なぜ高騰が起きているのか、いつが買い時なのか──この3点を核に、1TB/500GB/2TB、外付けSSD、内蔵M.2、PS5向けモデルの相場も含めて深掘りしていく。さらに、ここ2週間のX投稿10件を時系列で取り上げ、現場の空気感をリアルに掘り下げることで、「今、本当に起きているSSD市場の変化」を体感しながら理解できるように構成した。
SSDは今買うべきか、それとも待つべきか。この記事を読み終える頃、あなたは迷わず判断ができるはずだ。
2025年のSSD市場はどう変わった?価格推移と相場感の整理
まず、ここ10年でSSD価格はどう動いてきたか確認しておきたい。
2016年頃にはまだ高価で贅沢品だったSSDだが、2019〜2023年にかけて価格が劇的に下がり、1TB SSDが1万円台で購入可能な時代が到来。自作PCユーザーにとって「HDD卒業」「NVMe普及」が一気に進んだ時期でもある。特に2022〜2023年は大容量化と速度向上が進み、PCIe Gen4/Gen5時代へ突入。にもかかわらず価格はむしろ下がり、1TB NVMeが7,000〜13,000円台、2TBでも1.6万〜2.5万円が普通という夢の市場だった。
しかし2024年末〜2025年にかけて潮の流れが変わる。
緩やかな値上げではなく、「あれ?普通に高くなってないか?」というユーザーの実感を伴う形で上昇を見せ始めた。特に影響が大きいのは以下の領域だ。
- 1TB/2TB NVMe M.2 SSD(Gen4/Gen5)
- PS5対応高速SSD
- 外付けポータブルSSD
- QLC NAND主体の低価格ゾーン
一方、SATA SSDはまだ影響が小さく比較的安定。
ただし、これも「安いまま永続する」と断言はできない。理由は後述するAI向け需要の構造変化にある。
X投稿10選から読み解く「今まさに起きている現場」
ここ2週間(11/26〜12/10)の投稿を分析すると、SSDの値段上昇に関する声が確実に増えている。
具体的に見ていこう。
AKIBA PC Hotline!(11/26)
「SSD全体で値上がり激化、一部で40%の極端な値上げ」画像付き。メディアソースとして信頼性が高く、相場変化の裏付けに最適。
パウロ(11/26)
「NAND高騰でAIデータセンター向けQLC NANDに注目」。SSDメーカーSilicon Motionの分析も展開。企業視点の一次情報に近く、供給側の方針変化が読み取れる。
やっぱもちです。(11/27)
「DRAMが高騰の今、Optane活用も価値ある?」とユーモア投稿ながら、低価格回避策として言及されるほどSSD値段を意識するユーザーが増加している証拠。
nonnbiri/ふじ丸(11/27)
「昨日より2,500円値上がり」実体験投稿。小売価格変動が直に影響していることがわかる。
にこそく(11/30)
「メモリ高騰・SSDやHDDも値上がり」メモリ記事と橋渡しができる投稿。市場全体でPCストレージが上昇フェーズに入りつつある状態。
AKIBA PC Hotline!(11/30)
「人気記事として再掲載、SSD値上げ続報」二度報じられている事実が市場全体の関心度を示す。
タッカー(12/04)
「つい最近2万だったSSDが上昇中」一般ユーザー目線での価格違和感。
Revlimit(12/06)
「今買ってよかった。SSDはさらに上がるかも?」購買決断の心理が可視化されている。
魔師成 紫輝(12/06)
「2028年Q1まで高騰予測」在庫で原価販売をアピール。PC業界者視点の生情報として強い示唆。
あんそぬ(12/09)
「20,980円→22,880円に値上がり」短期値動きの具体的な例。上昇速度のリアリティを強調できる。
これら10件は「データ・現場・ユーザー体感」の三層をバランスよく含む。
SSD市場はメモリ高騰と連動していること、ユーザーが既に価格変動を“感じてしまうレベル”まで進んでいることが見えてくる。
なぜSSDは値上がりしているのか?高騰の裏側を分解する
SSD価格上昇の根本には NANDフラッシュ供給不足とAI需要の優先化 がある。
特に近年AI学習では巨大なデータセットを高速処理する必要があるため、高品質なNVMe SSD・QLC NANDの需要が爆発的に増えている。サーバー向けは桁違いの容量を要求し、一般向け製品の価格安定を揺るがす存在となった。
さらに以下の要因が重なる。
- AIデータセンター建設ラッシュ
- QLC NANDの優先割当による一般向け縮小
- PS5需要/Gen5進行で高速SSDが売れる
- 円安による輸入コスト増加
- メーカー側の価格調整意図(過去にはカルテル事例あり)
- 供給過多→赤字→減産→価格再上昇のサイクル発生
メモリと同様、SSDも「安すぎた時代の終わり」を迎えつつある可能性がある。
容量別・用途別の相場感(2025現在)
全体の相場イメージを整理する。
- 500GB … 7,000〜13,000円前後(Gen4搭載で+)
- 1TB … 12,000〜22,000円(上昇中の主戦場)
- 2TB … 22,000〜40,000円(Gen4/Gen5で価格差大)
- PS5対応 … Gen4以上で読み込み速度規格必須
- 外付けSSD … 1TB 12,000〜23,000円帯が目安
ここから読み取れるのは、1TBがもっとも影響を受けやすいということだ。
PCゲーマー・動画制作者・ストリーマーなど主要購買層が集まるため価格動向が直撃しやすい。
今買うべきか?待つべきか?
判断は用途で変わる。
今必要な用途が明確で、ストレージ容量が不足しているなら購入に迷う理由は少ない。ただし「余裕はあるが増設もしたい」というケースなら、短期では様子見も選択肢に入る。2025前半で価格が一旦落ち着く可能性もあるからだ。
中期(2026)以降は、AI向け需要の伸びとNAND供給回復のタイミング次第で再び相場が左右される。もしデータセンター需要がさらに加速する場合、SSD価格が再び下落せず、新しい価格帯が市場の基準になる可能性も考えられる。
まとめ|SSD市場は「変動期」の真っ只中にある
SSD価格は2019〜2023年の底値時代を経て、2024〜2025年にかけて上昇フェーズへと移行した。
X投稿でも「昨日より高くなった」「配送待ってたら値上げされた」という声が出るほど、消費者が上昇を肌で感じている。AI需要とNAND供給の関係、Gen5普及、PS5需要、円安など複合要因によって長期的な価格変動が続くとみられ、今後の相場注視は必須だ。

▲ SSD 1TBモデルの価格推移(参考相場・年次推移)
2025年にかけてはAI需要・データセンター需要の増加、QLC NANDの供給圧迫などが重なり、価格が再び上昇基調にある。今後も相場は変動する可能性が高く、買い時判断において継続的な注視が必要だ。
今SSDを買うかどうかは「必要性」と「タイミング」で判断すべきである。PCの動作改善、ゲームロード短縮、4K編集など明確な用途があるなら迷う理由はない。一方でストレージにまだ余裕があり、すぐの導入を必要としない人は、今後の価格推移を見守る選択も十分現実的だ。
この記事を通してSSD価格高騰の背景、価格推移の変化、現状の市場温度感を掴めたはずだ。メモリー記事と合わせて読むことで、今のPC市場全体がどのフェーズにあるのかがクリアに見えてくるだろう。あなたのPC環境にとって最適なタイミングで、納得のいくSSD選びができることを願う。
「今どうなってるのか」だけ、実際の在庫を見て確認したい人向けにリンクを置いておきます。
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SSD 値段・相場に関するQ&A(FAQ)
Q1. 2025年現在、SSDは値上がりしていますか?
はい。2024年後半〜2025年にかけて緩やかに上昇傾向にあります。
特に1TB / 2TB NVMe SSDは値動きが大きく、昨年より2,000〜6,000円ほど高くなったケースも確認されています。外付けSSDも同様に影響を受けています。
Q2. なぜSSD価格は高騰しているのでしょうか?
主な理由は以下の通りです。
- AIデータセンターの需要増加でNAND供給が逼迫
- メーカーがサーバー向けを優先生産
- 価格下落期の赤字回避のため減産→価格反発
- 為替(円安)の影響で輸入コストが上昇
- PS5需要・Gen5普及で高速SSDが売れている
供給と需要の不均衡が最大の要因といえます。
Q3. 1TB・2TBのSSD相場はどれくらい?
2025年の一般価格帯(目安)は以下です。
- 500GB:7,000〜13,000円
- 1TB :12,000〜22,000円(影響が最も強い領域)
- 2TB :22,000〜40,000円
- 外付け1TB:12,000〜23,000円
特に1TB帯が最も値動きが激しい市場ゾーンです。
Q4. 今買うべき?それとも待つべき?
用途によって変わります。
| 状況 | 推奨判断 |
|---|---|
| 容量不足で困っている、仕事で使う | 今買う方が良い(価値は時間に勝る) |
| まだ余裕がある、急ぎでない | 数ヶ月様子見もあり |
| PS5拡張や4K編集で速度が必要 | Gen4/Gen5購入に優先価値あり |
必要性が高いほど待つメリットより買うメリットの方が勝ちやすいです。
Q5. SSDは今後安くなる可能性はありますか?
短期的には高騰が続きやすいですが、中期(2026以降)は以下条件で下がる余地もあります。
- NAND供給増産が追いつく
- AI向け投資が一段落する
- 生産コストが下がる
- 新規メーカー参入による競争強化
ただし、「底値時代の再来」とは言い切れないのが現実です。
Q6. SATA SSDとNVMe SSD、どっちが買い?
体感性能・今後の拡張性を考えるとNVMe M.2(PCIe Gen4以上)推奨です。
ただし用途別に最適解は異なります。
| 用途 | 推奨タイプ |
|---|---|
| 一般用途/古いPC | SATA SSDで十分 |
| ゲーム/映像編集/クリエイティブ | NVMe M.2が圧倒的 |
| PS5拡張 | Gen4限定(Heatsink推奨) |
Q7. PS5用SSDの選び方は?
最低条件はPCIe Gen4 / 7,000MB/sクラス。
ヒートシンク付き推奨。容量は最低1TB、長期運用なら2TBが安心です。
Q8. 価格が上がる前に買うべき容量は?
汎用性とコスパを踏まえたおすすめは、
- 1TB→迷ったらここ
- 2TB→ゲーム/動画編集/長期利用
- 500GB→最安運用だが後悔しやすい
特に現代PCでは500GBは足りなくなりやすいことに注意。
Q9. 外付けSSDと内蔵SSDの価格差は?
外付けSSDは筐体・USBコントローラー分コストが上乗せされるため、
同容量でも1.2〜1.5倍ほど高くなりやすいです。
Q10. HDDは代替になる?
容量単価ではHDDが依然優秀。
アーカイブ・バックアップ用途ならHDDも有効ですが、
速度を求めるならSSD一択です。
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