Windows11 24H2不具合|ソフトが起動しない/無反応/グレーアウトする原因と対処法

PC

「Windows 11をアップデートしたら、いつも使っていたソフトが急に起動しなくなった…」 「アイコンをクリックしても、ただ無反応…」 「愛用ツールの便利な機能だけが、灰色になって使えない…」

もしあなたが今、PCの前でこんな不可解な現象に頭を抱えているなら、それはあなたのせいでも、ソフトウェアのせいでもない可能性が非常に高いです。

犯人は、あなたのPCを守るために少し頑張りすぎている、Windows 11自身かもしれません。

この記事では、PCに詳しくない方でも、プロのクリエイターでも、誰でも安全に試せる解決策を、手順を一つひとつ丁寧に解説します。この手順で、あなたの愛用ソフトが息を吹き返すかもしれません。

まず確認:あなたのPCでこんな「不具合」起きていませんか?

今回の問題は、実にさまざまな形で現れます。一つでも当てはまったら、この先を読み進める価値があります。

  • 完全な無反応: アイコンをダブルクリックしても、うんともすんとも言わない。
  • 一瞬で消える: マウスポインターが少しだけ読み込み中になるが、結局何も起こらずに終了する。
  • 機能の消失・グレーアウト: ソフトは起動するが、特定の機能(エフェクト、プラグイン、拡張機能など)がリストから消えたり、灰色で選べなくなっている。
  • エラーメッセージが出ない: 最も厄介なのがこれ。PCは何も問題ないフリをしているのに、目的のソフトだけが動かない。

心当たりはありますか?では、なぜこんなことが起きるのでしょう。

原因は「過保護すぎる」Windowsの新セキュリティ機能

とても簡単に言うと、今のWindows 11には**「超まじめで、少し融通の利かない新人警備員さん」**が常駐するようになりました。

この警備員さんの名前は「Smart App Control」や「Windows Defender SmartScreen」といいます。

彼の仕事は、ウイルスや怪しいソフトからあなたのPCを守ること。そのために、PC内で動くプログラムを一つひとつチェックし、「身分証明書(デジタル署名)」を持っていないプログラムを「怪しい!」と判断して、ユーザーに内緒で動作をストップさせてしまうのです。

これは非常に強力な防衛機能ですが、世の中の多くの便利なフリーソフト、専門的なクリエイター向けツール(プラグインなど)、あるいは少し古いけれど愛用しているソフトは、この「身分証明書」を持っていない場合が多いため、安全なソフトまでもが「怪しい」と誤解され、静かに活動を止められてしまうのです。

【補足】 正確には、「Smart App Control」は主にアプリの実行そのものを監視し、「評価ベースの保護(SmartScreen)」はアプリやファイルのダウンロード時や起動時に安全性を評価します。今回はこれらの連携した機能が原因となっている可能性が高いです。

【実践】止まったソフトを動かす解決手順

それでは、この頑張りすぎな警備員さんに「少しだけ、私の言うことを聞いてね」とお願いしてみましょう。以下の手順で設定を少しだけ変更します。

  1. 「設定」を開く
    • スタートボタン(田)を右クリックし、メニューから設定を選びます。
  2. 「プライバシーとセキュリティ」へ
    • 左側のメニューからプライバシーとセキュリティをクリックします。
  3. 「アプリとブラウザーの制御」へ
    • Windows セキュリティの少し下にあるアプリとブラウザーの制御を直接クリックします。ここが目的の場所です。
  4. 「評価ベースの保護」の設定を変更する【最重要】
    • 評価ベースの保護の設定という青い文字のリンクをクリックします。
    • ここにある以下の項目を**すべて「オフ」**に切り替えてください。
      • アプリとファイルの確認 → オフ
      • Smart App Control → オフ
      • 望ましくない可能性のあるアプリのブロック → オフ
  5. 必ずPCを「再起動」する
    • 設定を完全に反映させるため、シャットダウンではなく**「再起動」**を選んでください。これは非常に重要です。
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さあ、これで完了です。PCが再起動したら、今まで動かなかったソフトをもう一度起動してみてください。まるで何事もなかったかのように、元気に動き出すはずです。

【注意】セキュリティ設定をオフにするということ

この設定は、Windowsの保護機能を一部解除するものです。信頼できるソフトウェアしか使わないのであれば問題ありませんが、インターネットから安易にダウンロードした提供元不明のファイルを開く際は、これまで以上に慎重になってください。 また、必要な作業が終わったら設定を元に戻しておくのも、安全性を保つ上では有効な手段です。

【影響は広範囲】この解決策で復活する可能性のあるツール例

今回の問題は、あなたが思っている以上に広範囲なソフトやツールに影響を与えます。以下に代表的な例を挙げます。

🎵 音楽制作(DTM)関連

  • DAWソフト自体、またはそのプラグイン:
    • Cubase, FL Studio, Studio One, Ableton Live, Reaper, Cakewalk 等
  • プラグイン音源・エフェクト:
    • Native Instruments (Kontaktのライブラリ読込不具合など), iZotope, Waves, Arturia, Spitfire Audioといった大手製品の一部
    • 個人開発のフリーVST/VST3プラグイン全般

🎬 動画・映像制作関連

  • 編集ソフトのプラグイン:
    • DaVinci Resolve の OFXプラグイン
    • AviUtl の拡張編集(exedit.auf)や各種入出力プラグイン、スクリプト
    • Adobe Premiere / After Effects の外部プラグイン
  • エンコーダーや関連ツール:
    • TMPGEnc, HandBrakeなどの外部ツールやその関連ファイル

🎨 デザイン・イラスト制作関連

  • グラフィックソフトの拡張機能:
    • Adobe Photoshop に後から追加したフィルタープラグイン
    • CLIP STUDIO PAINT (クリスタ) や GIMP, Krita の外部プラグイン、カスタムブラシやテクスチャの一部

💻 開発・プログラミング関連

  • 各種ツールやライブラリ:
    • 特定のコンパイラやデバッガー
    • 自作のコマンドラインツールや、DLLを利用するプログラム
    • マイナーなテキストエディタのプラグイン

🛠️ 便利なPCツール(フリーソフトなど)

  • ランチャーソフト: CLaunch, Orchis など、常駐して他のソフトを呼び出すツール
  • ファイル管理ソフト: Tablacus Explorer, Q-Dir といった高機能ファイラー
  • その他ユーティリティ: クリップボード拡張、マウスジェスチャー、画面キャプチャーなどの各種フリーウェア

🎮 ゲーム関連

  • MOD(改造データ)関連: MOD管理ツールやMODランチャーが起動しない
  • 古いPCゲーム: 最新OSでの動作保証がないレガシーゲームの実行ファイル
  • 周辺ツール: 配信で使う補助ツールや、特定のゲームに特化した便利ツール

まとめ:あなたのPCの主役は、あなたです

OSのアップデートはPCを安全で快適にするために不可欠ですが、時として、私たちユーザーの自由や利便性を奪ってしまうことがあります。

もしソフトウェアが突然動かなくなっても、慌ててアンインストールしたり、PCの買い替えを検討したりする前に、一度この記事で紹介した**「Windowsの過保護設定」**を疑ってみてください。

簡単な設定変更で、あなたの創作活動や快適なPCライフが、OSの仕様変更によって妨げられることがなくなるはずです。

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Q1. セキュリティ設定をオフにしたままで、本当に安全ですか?

A. 危険性はゼロではありませんが、PCの基本的な使い方を守っていればリスクは最小限に抑えられます。具体的には「公式サイトなど信頼できる場所からのみファイルをダウンロードする」「怪しいメールの添付ファイルは開かない」といった基本的なルールを守ることが重要です。

もし心配な場合は、**「①問題のソフトを使う時だけ設定をオフにする → ②使い終わったら設定をオンに戻す」**という運用も非常に有効です。

Q2. 設定を変更して再起動しても、ソフトが動きません。

A. 他にいくつかの原因が考えられます。以下の点を確認してみてください。

  • 管理者として実行: ソフトのアイコンを右クリックし、「管理者として実行」を選ぶと起動できる場合があります。
  • 互換モードの利用: かなり古いソフトの場合、アイコンの右クリックメニューから「プロパティ」→「互換性」タブを開き、「互換モードでこのプログラムを実行する」にチェックを入れると動作することがあります。
  • ソフト側の未対応: ソフトウェア自体がWindows 11 24H2にまだ正式対応していない可能性もあります。開発元の公式サイトやSNSで最新のアナウンスがないか確認してみましょう。

Q3. 会社や学校のPCでも、この設定を変更して大丈夫ですか?

A. いいえ、自己判断で変更するのは避けてください。 組織で管理されているPCは、情報システム部門が定めたセキュリティポリシーによって保護されています。勝手に設定を変更すると規則違反となる可能性があるため、問題が発生した場合は、まず組織のIT管理者や担当部署に相談してください。

Q4. この設定変更で、PCの動作が遅くなるなどの副作用はありますか?

A. ありません。 一般的に、この設定変更が原因でPCのパフォーマンスが低下する(遅くなる)といった副作用は報告されていません。むしろ、バックグラウンドでの監視処理が一つ減るため、理論上はごく僅かにPCの負荷が軽くなりますが、体感できるほどの変化はないでしょう。

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