2024年12月下旬、X(旧Twitter)にAI画像編集機能が実装されたことが確認され、SNSやニュースメディアで一気に話題になった。
特に注目を集めているのは、**「自分が投稿した画像だけでなく、他人のポストに添付された画像にも“AI編集”ボタンが表示される」**という点だ。
検索上でも、
- X AI 編集
- X 画像 AI 編集
- X 画像 編集
- X 他人 画像 編集
といったワードが急上昇しており、多くのユーザーが
「何が起きているのか」
「勝手に使われるのか」
「止める方法はあるのか」
を探している状態にある。
この記事では、
- 今回Xで実装されたAI画像編集機能の正体
- なぜ「他人の画像でも編集できる」ように見えるのか
- 実際に起きうる問題点
- それをさせないための具体的な設定方法
を、順を追って整理する。
1. Xに実装された「AI画像編集機能」とは何か
今回確認されているAI画像編集機能は、Web版Xを中心に段階的に表示され始めたUI変更だ。
ポストに画像が添付されている場合、
画像にマウスカーソルを合わせると 「画像を編集」「AIで編集」 といった趣旨のボタンが表示される。
このボタンを押すと、
- 背景の変更
- 不要物の除去
- 雰囲気の変更
- プロンプトによる生成編集
など、生成AI(Grok連携)による画像編集機能が起動する。
ここで重要なのは、
「編集しているのは元画像そのものではない」
という点だ。
実態としては、
- 元の投稿画像を参照
- それをAIに読み込ませ
- 編集後の“別画像”を生成
という流れになっている。
つまり、
元画像が直接書き換えられるわけではない。
しかし――
UI上の見え方が非常に誤解を生みやすい。
2. なぜ「他人の画像も編集できる」と問題視されているのか
今回の騒動の本質は、技術そのものではなく UIと仕様の組み合わせにある。
● 問題点①:投稿者の許可とは無関係に表示される
現時点では、
- 画像の投稿者が
- 「AI編集を許可する」
- 「AI編集を禁止する」
といった明示的な選択をしていなくても、
閲覧側の画面に「編集ボタン」が表示されるケースがある。
これにより、
「他人の画像を勝手に加工できるのでは?」
という不信感が一気に広がった。
● 問題点②:悪用・誤解を生みやすい
たとえ「別画像生成」だとしても、
- 他人の写真を加工
- 別の文脈で再投稿
- 元投稿者が関与していない形で拡散
という使われ方をすれば、
名誉・著作権・信用問題に直結する。
特に、
- イラストレーター
- 写真家
- 企業アカウント
- メディア関係者
にとっては、
**「勝手に素材化される感覚」**が強く、不安が広がるのは自然だ。
3. さらに不安を増幅させた「Grokとデータ利用」の話
今回の画像編集機能と同時期に話題になったのが、
「XやGrokが会話や投稿データをAI学習に使うのでは?」
という点だ。
実際、Xには
- Grok
- Third-party Collaborators
という項目が存在し、**デフォルト設定では“データ利用が許可された状態”**になっている。
そのため、
- 画像がAIで編集される
- その過程でデータが使われる
- さらに学習に回されるのでは?
という連想が起きやすかった。
ここで重要なのは、
「設定で止められる部分」と「止められない部分」があるという事実だ。
4. XでAI画像編集・データ利用を「させない」ための具体策
結論から言う。
完全にゼロにする方法はないが、かなり抑制する方法はある。
① Grok・サードパーティー連携をオフにする(必須)
Xの設定画面で以下を行う。
手順
- 設定とプライバシー
- プライバシーと安全
- Grok & Third-party Collaborators
- 表示されているチェック項目をすべてオフ
ここでオフにすべき主な項目は、
- 公開データや操作内容をGrokの学習・改善に使う
- パーソナライズ目的での利用
- サードパーティーとの共有
これにより、
- 自分の投稿
- 画像
- 操作データ
がAI学習や最適化に使われる可能性を大きく下げられる。
② アカウントを「非公開(保護)」にする
かなり現実的で強力なのがこの方法だ。
- 保護されたアカウントにすると
- フォロワー以外は投稿を見られない
- AIが参照できる範囲も限定される
「拡散よりも安全性を重視する」なら、有効な選択肢になる。
③ 投稿内容・画像の扱いを再考する
根本的な話として、
- 公開SNSに投稿した時点で
- 何らかの形で二次利用される可能性
はゼロにはならない。
今後は、
- 重要な画像は別媒体に分ける
- Xは告知用・軽量投稿に使う
といった 運用設計の見直しも現実的だ。
5. 今回の件の本質は「AI」ではなく「設計」
ここまで見てきた通り、
今回の騒動は AI技術そのものが暴走している話ではない。
問題の核心は、
- 説明不足
- 初期設定がオン
- 投稿者視点が弱いUI設計
この3点が重なった結果だ。
「便利だから追加した」
「技術的には問題ない」
そうであっても、
ユーザーが“選んだ感覚”を持てない機能は、必ず反発を生む。
まとめ|何が起きていて、どうすればいいのか
今起きていること
- XにAI画像編集機能が実装された
- 他人の投稿画像にも編集UIが表示される
- Grok連携により不安が拡大した
ユーザーができる対策
- Grok & サードパーティー設定をすべてオフ
- 必要ならアカウントを非公開に
- 投稿運用そのものを見直す
AI時代において重要なのは、
**「使うかどうかを自分で決められる状態」**だ。
少なくとも今のXでは、
設定を知らないと“勝手に許可した状態”になる。
だからこそ、
「何が起きているか」を理解し、
「どう止めるか」を知っておく意味がある。
この記事が、その整理になれば幸いだ。
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Q & A
Q1. XのAI画像編集機能とは何ですか?
X(旧Twitter)に新しく実装された機能で、投稿に添付された画像を生成AI(Grok)を使って編集できる機能です。背景変更や不要物の除去などを、プロンプト入力で行えます。
Q2. 本当に他人の画像もAI編集できてしまうのですか?
はい。他人のポストに添付された画像にも「AI編集」ボタンが表示されるケースがあります。
ただし、元画像そのものが書き換えられるわけではなく、編集後は別の生成画像として扱われます。
Q3. 自分の画像が勝手にAI学習に使われることはありますか?
初期設定のままでは、Grokやサードパーティー連携によってデータが利用される可能性があります。
ただし、設定画面で該当項目をオフにすることで、学習・パーソナライズ利用は停止できます。
Q4. XのAI画像編集機能を使われないようにする方法はありますか?
完全にゼロにすることはできませんが、
「Grok & サードパーティーコラボレーター」の設定をすべてオフにすることで、AI利用を大幅に抑制できます。
さらにアカウントを非公開にすることで、外部からの参照も制限できます。
Q5. クリエイターや企業アカウントはどう対策すべきですか?
重要な画像や著作権リスクの高い素材は、
- Xには掲載しない
- 告知用の軽量画像だけを投稿する
など、投稿運用そのものを分ける設計が現実的な対策になります。



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